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 太陽熱利用

今、太陽集熱器が再び注目されています。その理由は、太陽熱利用機器は太陽光発電等と比較してエネルギー変換効率が高いという点にあります。

太陽の光を半導体によって電力に変える太陽光発電では、
太陽エネルギーの10%程度しか利用していません。

しかし、太陽光を熱に変える方式では
40%以上のエネルギー利用が可能なのです。

設置費用も比較的安価なため費用対効果の面でも有効な技術です。

また、利用用途も給湯や暖房だけでなく、冷房・プール加温・乾燥及び土壌殺菌等への幅広い分野での利用が可能な技術なのです。


 
 中央タワー方式太陽熱発電

太陽の動きに追従して鏡の向きを調整できる多数の平面鏡(ヘリオスタット)をコンピューターで制御し、中央部に設置されたタワーにある集熱器に太陽熱を集光し、熱媒体の温度を高温にしようとする装置です。

このような方法で、ターゲットといわれる受光器の熱媒体の温度は、数百〜数千度になります。
タワー下部には、蒸気タービン、発電機、復水器などで構成されます。

加熱された熱媒体は、タワー下部に送られ、水を蒸発させて蒸気タービンを回すことにより、発電が行われます。

蓄熱器を用いて昼間熱を蓄えておけば、夜間の発電も可能となるのです。
数メートル四方の鏡、数百枚から数千枚を用いるため、
広大な敷地が必要となります。

 
 トラフ式太陽熱発電

熱を集めるコレクタと呼ばれる設備は、曲面鏡を用い、鏡の前に設置されたパイプ(集熱管)に太陽光を集中させ、パイプ内を流れる熱媒体を加熱します。温度は400℃程度となります。

集熱管の中を流れる熱媒体の熱で蒸気タービンを回して発電します。
コレクタは幅6m、長さ100mと巨大で、約1.7km²の広大な敷地に整然と敷き詰められています。


タワー式太陽光発電と比較すると、高温の液体が移動する距離が長くなるため
熱損失が大きくなりがちでですが、タワーの一点に光を集中させる必要が無く、鏡を単純に並べることが出来るため大規模な施設の建設が容易です。

しかし、タワー式太陽光発電よりも熱媒体の温度が低いため、効率的に発電できるタービンの開発が求められています。

 
 タワー型(集中型)太陽熱発電

「東工大式ビームダウン集光太陽熱発電」と呼ばれる日本発の技術が注目されています。

ヘリオスタットと呼ばれる反射鏡を太陽の動きに合わせて動かし、光を中央のタワーに集めます。光は中央反射鏡で再び反射され、溶融塩レシーバーに集めます。
これは、配管が密集した熱交換器で、管の中を流れる溶融塩は500-1000度にまで熱せられ、この熱で水を沸騰させて、蒸気タービンを回して発電します。

また、蓄熱した溶融塩により曇りや夜間でも発電できるとのこと。

2010年1月から、アブダビのマスダールシティーで
実証実験が進められているようです。

東京工業大の玉浦裕教授らのチームが、国内有数の日照時間を確保できる
山梨県北杜市に、ビームダウン式集光太陽熱発電の実験プラントの建設を進めているそうです。

日本では大規模な発電所の建設には向いていませんが、それでも火力発電の2倍程度の発電コストを実現する見通しはあるようです。

 
 太陽炉

太陽追尾用のヘリオスタットで太陽光をうけ、その反射光を凹面鏡で集光し、数秒で高熱を生み、発電する方式。ヘリオスタットをつかわない直達方式など数方式もあります。

太陽炉が日本で初めて作られたのは1953年名古屋工業技術試験所でした。

ピレネー山中のフランス・オデオの、PROMES国立太陽エネルギー研究所の超大型太陽炉は、側面が直径54m、焦点距離18mの放物面で、これが約130m先の1840m四方の領域に9600枚の反射鏡があるヘリオスタット群の反射をうけて、
温度約3500ーC、1000kWを出力し、高温材料の開発に利用しています。

なお、太陽炉で世界最高の温度を達成したのは、東北大学の科学計測研究所(現、多元物質科学研究所)の太陽炉で、1962年に
3727°Cという温度を記録しました。

 
 



 

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